生涯発達理論から自分のキャリアを考える
昨日、ある企業の研修を実施するにあたり、
打ち合わせをさせていただきました。
対象は、40代以降の社員。
テーマはキャリア。
自分の今までの振り返りと
現状期待されていること、
そしてこれからについて、を
じっくりと考えていただく内容です。
さて、なぜこの年代にキャリアを
考えていただく必要があるのか、
というと・・・
発達心理学者E・H・エリクソンが唱える、
生涯発達理論というものがあるのですが、
簡単にいえば、
「生まれてから死ぬまでの発達に関する理論」です。
そう、人は生涯発達し続けるのです。
40代50代は、人生折り返し地点で、
自己統合のタイミングだと言っています。
それは、各発達段階で獲得してきたものを
振り返り、自分の人生を受け入れて、
ポジティブに統合する、ということ。
私はこの、ポジティブに、という
ワードが気に入っています。
というのも、人生を振り返れば、
プラスのこともマイナスのことも
ありました。
ああすればよかった、とか。
また、若い頃に比べると、加齢も進み、
体力の衰えを感じたり、
以前はできたことができなくなったり。
こんなはずじゃない、
まだまだいけるはず。
こう思うことも悪くないですが、
改めて、「若い頃とは違う自分」を
一旦受け止めることも大事。
そう、ネガティブにとらえず、
ポジティブに自分の今を
受け入れる、ということです。
そして、年長者の役割として、
自分自分、ではなく、周囲のために
何が貢献できるのか、を考えること。
例えば組織の中では、
役職についているかの有無に関わらず、
年長者としてのふるまい、
下を支える、教える意識を
持てるかどうか。
実はここでちゃんと立ち止まって
今までとは違う自分自身の状態と、
周囲から期待されているあり方を
受け入れる作業をしないと、
時に「老害」と言われる人物に!!!
最近、昨日のクライアントだけでなく、
そういうご相談が増えています。
人生100年時代。
会社人生だけでなく、その後の人生も
社会とよい関係でいるために、
働いているうちにきちんと向き合うこと。
これってとても大事なことかもしれません。